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摂食障害 症状レベルごとの事例と対応アドバイス 母と子の関係に焦点を当てた本

「母と子で克服できる摂食障害―過食症・拒食症からの解放」

母と子で克服できる摂食障害

  • 本の題名:母と子で克服できる摂食障害―過食症・拒食症からの解放
  • 著者:福田俊一 増井昌美
  • 出版社:ミネルヴァ書房
  • 2,400円(税別)
  • 2011年1月20日

こちらの本はamazon.co.jpで購入できます。

母と子で克服できる摂食障害―過食症・拒食症からの解放 目次

はじめに

序章 摂食障害(拒食症・過食症)とは?

  1. 摂食障害(拒食症・過食症)はなぜ起こる?
  2. 拒食症とは?
  3. 過食症とは?
  4. 摂食障害(過食症・拒食症)の子とその家族
  5. 摂食障害(過食症・拒食症)は、なぜ「母と娘」なのか?
  6. 治療の枠からはみだしたように見える父親
  7. 子どもの成長をうながすのも大切なポイント
  8. 家庭崩壊につながる摂食障害の恐さ

1章 はじめが肝心、早期解決をめざそう(初期:発症~二年目くらいまで)

  1. 摂食障害(過食症・拒食症)はこじれやすい
  2. 初期のころによく見られる母娘のトラブル事例(過食症)
  3. 拒食症では初期でも命にかかわる問題点が浮上
  4. お母さんの疑問・不安にお答えします―「お母さん、こんなことに気をつけて」

2章 「少しこじれだしたな、早くなんとかしなければ」(中期:三~五年目くらいまで)

  1. 中期のころによく見られる母娘のトラブル事例(過食症)
  2. 過食症の注意点―ここを踏ん張れば、悪化は防げます
  3. 拒食症の注意点―拒食症から過食症へ移行する場合も

3章 こじれて長期化していても適切な対応で克服できる(長期化:六~一〇年以上)

  1. 長期化してこじれた摂食障害(過食症・拒食症)克服への道
  2. 「あきらめないで。こじれていても良くなった人がたくさんいます」

おわりに

  • DSM-Ⅳ-TRによる摂食障害の診断基準
  • チェックリストで見つける摂食障害―適切な対応で悪化を防ぎ、早期解決を可能に
  • 「長びく摂食障害、でも良くなるサインを見つけましょう」

執筆を終えて

■ 福田俊一(所長、精神科医)

我々は毎日摂食障害の解決のために、たくさんのクライアントの方々とともに戦っています。そのなかで重要なポイントは、その人本来の持ち味と今の生き方のギャップです。そしてそのギャップを埋めて行くのに一番効果があがる方法が、子どもにとって身近な母親との関係なのです。母と子の関係のなかには、解決のための糸口がいっぱいあります。またここがこじれると、なかなかうまくいかず症状がこじれることもあります。

そこで今回はズバリ、「母と子の関係」に焦点を絞って本書を執筆しました。

「母と子の関係」は非常にデリケートな問題です。子の立場にたつと「親が悪い」ということになりがちだし、親の立場にたつと「子どもに問題があって、そこをなんとかしないと・・」となります。本書の執筆にあたっては、片方に偏らないように気をつけて書きましたが、簡単なことではありませんでしたし完全にうまく書けたとも言い切れません。

この本が摂食障害(過食症・拒食症)でお困りのご本人や家族の方々、また治療の現場に携わっておられる関係者の皆様のお役に少しでも立てたらうれしく思います。

■ 増井昌美(摂食障害専門セラピスト)

本書のテーマを企画発案し、執筆を始めてから二年がたちました。発売日の1月20日過ぎ、「並んでるでるかな?それともまだ・・」と内心ドキドキしながら紀ノ国屋書店に歩を早めました。「ありました!」心理のコーナーにオレンジ色の表紙の「母と子で克服できる・・」の本書が平積みにされてありました。「やれやれ、やっと一冊の本を出すことができたんだな」と、正直ホッとしました。

摂食障害の症例は当センターにおいては、年々急上昇といってもいいくらいクライアントの数が増えています。カウンセリングで治療を進めるプロセスで、本症が抱えるトラブルが次々と浮き彫りにされてきます。多くの症例のなかからテーマを絞り込み、それに合った資料を収集し執筆へと駒を進めていきます。今回は摂食障害によくみられる「母と子の間によく起こるトラブルと解決へのヒント」を集めてみました。

「子どもが摂食障害になるのは、母親が悪いからですか?」という質問を受けることがよくあります。が、決してそうではありません。本書をお読みいただけたらおわかりになることでしょう。

摂食障害に悩む人たちや関係者の皆様に本書をお読みいただだき、立ち直るヒントをつかまれたらこれほど嬉しいことはありません。

摂食障害は治る

症状レベルごとの事例と対応アドバイス

序章 摂食障害(拒食症・過食症)とは?

1章 はじめが肝心、早期解決をめざそう      (初期:発症~2年目くらいまで)

2章 「少しこじれだしたな、はやくなんとかしなければ」        (中期:3~5年目くらいまで)

3章 こじれて長期化していても適切な対応で克服できる      (長期化:6~10年以上)

摂食障害(拒食症・過食症)の背景には、母と娘の愛憎ドラマが多く見られます。二人がカウンセラーの導きや父親のサポートを得て葛藤を乗り越え、分かりあい支えあう関係に生まれ変わることで、驚くほど症状は良くなっていきます。

本書では、こじれる前の初期段階の事例から始まり、早く手を打てば良くなる段階の事例、そして長期化していても克服できることを示す事例を紹介し、症状レベルに合われた適切な対応やアドバイスをまとめています。長い年月摂食障害にかかっていても、治る可能性は十分にあるのです。

(本書の帯と表紙裏より)

子どもの心を育む教師と親のために

摂食障害には、体型へのこだわり、ストレス、家族関係ほか、いくつかの背景があるといわれる。本書では、母娘の関係に焦点を当てて過食・拒食を理解するとともに、症状レベルごとに事例をあげて、対応方法を紹介する。摂食障害の最終的な目標は「将来への生きがいさがし」にあると本書は説く。そのプロセスを母と娘が共に支え合って歩んでいけるような、「親子関係の再生」をどう図るか。本人と家族の抱える葛藤に寄り添うカウンセリングの実際を伝える。

児童心理 2011年4月号 NO.929 child study book guide より)

「将来への生きがい探し」へのカウンセリング

近年、摂食障害には発症年齢の低下傾向があり、小学4年生以下でも発症するケースが多いのだという。また、摂食障害になる子どもは「家族思いのいい子が多い」ため、治療には身近にいる家族のサポートが欠かせないとされているが、近年の傾向はそれをより強調することになっている。

本書は、まさにこのことをテーマにした本である。

構成はシンプルだ。序章で摂食障害の説明を行い、以下、症状の程度ごとに3つに分けた章で、事例を詳細に解説する。すなわち、一章では比較的容易に治癒した初期段階、二章では、こじれ出したけれど早く手を打ったことで回復に向かう段階、三章では、こじれて長期化したけれども克服した段階の事例である。それぞれに、カウンセラーと患者、カウンセラーと親、親と子の対話を示し、子どもを接するときの具体的な対応とポイントや、立ち直りのサインが書かれている。

著者は、薬を処方せず、カウンセリングを主としたアプローチをとって27年になる治療センターで、うつや不登校を含めた心の病を治療する精神科医だ。摂食障害を、親子関係すら希薄になってきた現代社会が生み出した病理の一つとするなら、著者が指摘するように、「特に摂食障害のような家族を巻き込むことの多い複雑な症状(の治療)にカウンセリングは適している」のだろう。

本書は、親子がコミュニケーションをとっていくなかで、わかり合い支え合い、克服するまでの過程を、失敗も含めて包み隠さず事例で紹介しているが、過食も拒食も「心の不足感」からくるものであることがよくわかる。そして何より、子どもの摂食障害は親の心の問題でもあるということが浮かび上がってくる。このように感じさせるところが本書の妙であり、事例(=著者の実践)の力だといえる。

中山書店 EB NURSING vol.11 no.2 2011 Books より)

 

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拒食症・過食症の症状レベルごとの事例と対応アドバイス

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拒食症とは? 拒食症の診断基準(症状・体重など)

やせへのあこがれから強烈な「やせ願望」に

思春期のころ「ほっそりとした体つき」にあこがれ、ダイエットを始める女性が多くいます。「やせへのあこがれ」はきわめて正常なものですが、それがだんだんこうじてこだわりが強くなり「強烈なやせ願望」に変わっていくと拒食症への入口をくぐることになります。「スマートなかっこいい体になりたい」というあこがれとは違う強烈なものです。ただし小学生のころに発症した拒食症の場合は、自分の「やせ願望」に気づいていない子もいます。

拒食症の人はやせた時に感じた「スッキリ感」が忘れられず「やせることに生きがい」を感じたり、「これ以外に私の生きる道はない」という思いを信じ込んでしまったりします。その姿はまるで「やせ教の信者」であるかのような印象を与えます。

しかし最近は、あきらかに拒食症であってもやせ願望は認めず、「太りたくない」とだけ言う人もいます。

拒食症の発症年令は?

発症年令は近年下がりつつあります。「小学6年生の拒食症」ということで、我々も驚いていた時もありますが、昨年あたりから「小学4年生の拒食症」という事例もまれではなくなりました。

発症のきっかけはいろいろ

拒食症になるきっかけはその子(人)によっていろいろです。体育の時間跳び箱が飛べなかったから「もっと軽くならないと」と思ったりした子もいます。バレエの先生に一言「もっとやせないと、美しいシルエットにならないよ」と言われた一言が心にひっかかたり。「K子、このごろまーるくなってきたな。あんぱんマンや」とクラスの男の子にからかわれたとかで、甘い物をいっさい口にしなくなったという小学5年生の女の子がいました。その状態が続き、6年生のときに拒食症になり来所したケースもありました。

こんなちょっとした一言が子ども心にもひびいて、「やせなくては」という気持ちから食事の量をコントロールしたりとか、カロリーの少ない物を選んで食べたりするようになるようです。

やせたい気持ちはあるけれど、素直に認めない子どももいます。「食べなさい」と親に言われても「あしたになったら食べる」とか、「今はお腹いっぱいだから、後で食べる」と言ったりしてごまかしたりもします。拒食症の子どもは「お母さんに心配かけたくない」とか「食べたくないって言ったら怒られる」と、ケンカを避けたいという気持ちが強い場合もあります。

どんな子ども(人)がかかりやすいの?

拒食症の人の根っこには、強烈なやせ願望があるのですが、その頑固さには驚かされます。小さい頃から空気のよめる子、よく気がつく子、まわりの要望に的確に動ける子といった「良い子」に多くみられます。学校の先生に評価され、クラスのみんなから慕われて人気者だったりします。家では母親の手伝いもよくしてくれるし、弟や妹の面倒もみてくれる良きお姉ちゃんだったりもします。成績もよかったりしますが、とにかく「やりやすい子でした」と親御さんはよく言われます。

頼まれたらなんでも引き受けてくれるやさしい子。それだけに親御さんは「あの良い子が、なんでこんな食べない病気になってしまったのか、信じられません」という驚きの気持ちでいっぱいのことでしょう。

ただしこのような典型的な「良い子」像でないケースも最近は混じりはじめていますが。

わが子が拒食症であるか、見分けるのは難しいことも

拒食症は食を拒否する病気と言いましたが、子どもの場合は見分けることが難しいこともあります。拒食症になりはじめたころ、子どもは必ずしも食を拒否する気持ちを正直に出さないこともあるからです。家族には「食べたいと思っているの。少しでもいいから太りたい」と、心で思っていることと違うことを言ったりします。これは「お父さんお母さんに、これ以上心配をかけたくない」という気持ちが強くあるからです。このように拒食症の子どもには、親思いのやさしい子が多くみられます。

しかし心のなかでは絶えず「食べたら太るから食べたくない」という強い気持ちが渦巻いています。食べるふりをして後で吐き出したり、残したご飯をこっそり犬にやったりすることもあります。親の前では食べたふりをしているので、なかなか気づかないということもよくあります。

神経性食欲不振症(拒食症)の診断基準

【厚生省特定疾患・神経性食欲不振症調査研究班】

  1. 標準体重の-20%以上のやせ
  2. 食行動の異常(不食、大食、隠れ食い、など)
  3. 体重や体型について歪んだ認識(体重増加に対する極端な恐怖など)
  4. 発症年令:30歳以下
  5. (女性ならば)無月経
  6. やせの原因と考えられる器質性疾患がない

「チーム医療としての摂食障害診療」診断と治療社(2009)より)

DSM-Ⅳ-TRの神経性無食欲症の診断基準では、次のようなことが明記してあります。

以前は摂食障害は、食べないでどんどんやせていく拒食症と、どんどん食べる過食症に区別されていました。しかし今では大量に食べても吐いてしまいかなりやせている人もいるため、区別が難しくなっています。それで「制限型、排出型というふうに分けるやり方も出てきています。(DSM-Ⅳとは、アメリカ精神医学会が作成した「精神疾患の診断・統計マニュアル」というもので、現在世界中で使われています)

標準体重の出し方(平田法)

  1. 身長160cm以上    (身長-100)×0.9 = 標準体重kg
  2. 身長150cm~160cm (身長-150)×0.4+50 = 標準体重kg
  3. 身長150cm以下    (身長-100) = 標準体重kg

「チーム医療としての摂食障害診療」診断と治療社(2009)より)

拒食症の診断基準(体重・症状など)

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福田俊一  精神科医 所長 (摂食障害専門外来 40年の治療歴)

増井昌美  過食症専門セラピスト(摂食障害専門外来 30年の治療歴)

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